2018年 10月 01日 ( 3 )

「満ち欠け」


細い糸のような一筋の光を
毎夜、丹念に縫い合わせ
少しずつ広がりゆく絹の波。
砂浜を歩くともう一人の足音がする。
あなたは誰?
流れ着いたガラス瓶の中から?
夜は更け、光の糸は束ねられ、
波打ち際でいつまでも遊ぶ。

(みそろぎ展での高橋さんとのパフォーマンスのために書いたもの)

「満ち欠け」のタイトルを決めた日はちょうど満月の夜だった。
東京と京都、それぞれの場所から月を眺めて二人それぞれに考えを巡らしていった。
新月の前日に東京へ。明け方、消え入りそうな上弦の月を眺めながら駅までの道を歩いた。
会って話はさらに膨らみ、その勢いのままに翌日は日暮里へ布地の買い出し。
私は、”作る、手作業する” 時間の流れの中でなにか物語を紡ぎ出していこうとする。
高橋さんは、舞台に立つ時間の流れの中で、身体で、心で、物語を紡いでいくのだろうか。。。
二人が同じ場に立っても、流れゆく時間の感覚は違うだろう。
その境界線、二人の時間がクロスしあう、それはどんな風に交わりあうのだろう、、
そんなことを考えながら布地を見ていくと、厚み、重量感、手触り、シワが出来る感じ、、
に神経がいき、水面から水の中を覗き見ようとするような、そんな目で布を探していったのが
とても新鮮な感覚だった。

選んだ布地を持って、翌日には高橋さん宅へ。
夜中まで会話はさらに広がり膨らみ、なんだかとても良い予感が.....!
翌朝、高橋さんの聖域に連れて行っていただき、充実した気持ちで京都に帰る。
月は再び満ち始めて、中秋の名月をしみじみと見つめた夜。

部屋で一人で作っていても、もう一人がいる、感覚がある。
そんな風に制作の時間を持てるのは初めてのことで、不思議だけどワクワクする、嬉しい。
そして明日は高橋さんが京都にやってくる、
怒涛の稽古合宿へ突入!? 


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みそろぎ人形展2018 民俗と創作の遭遇
10月10(水)〜16日(火)
午前9時〜午後9時(最終日16時まで)
丸の内オアゾ 丸善丸の内店・4Fギャラリー


イベント・パフォーマンス
「満ち欠け」
石田百合+蜘津 Chizu Solo Theater
10日・19時〜
14日・14時〜
(観覧無料・上演時間約25分)

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そして、これも久しぶり。植物のシリーズが復活.....!
なぜだろう、突然また花を作りたくなったのだ。
こちらも、今までの花とはささやかながら大きな違いが出たような。
フェルトの奥のほうから何かが聞こえてきそうに思えるのです。


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みそろぎ展に出す人形。
久しぶりに羊毛からフェルトで作りました。
久々に羊毛で作ってみての印象は、やはり手が感触や作業の流れをよく覚えていて
嬉しがっている楽しんでいること。
そして、うまく言葉が見つからないんだけど、以前よりもフェルトの表面と奥の方までが
繋がって作れているように思える。
ささやかな違い? でも大きな変化のようにも感じる。。。


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フェルト、というとニードルフェルトですか?と聞かれることも時々あるのですが
私はお湯をかけて手のひらで擦り続けることで羊毛繊維が縮絨していくフェルト作りを
やっています。
どちらも同じ”フェルト”という言葉だけど、
手のひらで繊維の変化をダイレクトに感じながら作る作業、という点が、
ニードルフェルトとの一番大きな違いかな、と思う。

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