去年のクリスマス前に引っ越してきた三茶近くのアパートは、取り壊しが決まっている定期借家だった。
1年足らずしか住めないけど、便利な場所で静かで広くて何よりも家賃が安くて即決。
物干し台もベンチもある広々とした屋上は、誰も使わないので独占状態。晴れた日はここで制作した。
私が今まで東京で住んだ部屋の中で一番暮らしやすい間取りだった。
台所が使いやすくて、料理するのがどれ程嬉しかったか。

住人はどんどん越していって、最後の数週間は、私一人だけになった。
夜中に大きな音で音楽を聴こうが、大工仕事トンカチやろうが、壁に絵を描こうが自由。。。
こんな経験、そうそうできるもんじゃない。空っぽのアパートを思いっきり満喫したい!が
ライブの準備、制作に引っ越し準備に、、、あまりに多忙で満喫する時間がない(涙)

クラシックスでのライブのために作った空っぽドレスを屋上で撮影して、すごく似合っていたので、、
はたとひらめいた。
これを着て、引っ越し前日に屋上で、空っぽアパートに捧げるパフォーマンスをやろう!
ここに越してきたことでご近所同士となって、互いに何度も行き来しあった浦邊さんに、
ハーモニカの小さな音を添えてもらってデュオにしよう。
急なことだけど、友達少しに案内を送る。気持ちが向いたら一緒にパフォーマンスを、と書き添える。

なんと加藤啓さんがバレリーナの人形を一人連れて、来てくださり、、、
石田百合+浦邊雅祥+加藤啓 よく晴れた午後に、夢のトリオでのパフォーマンスとなりました。

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平日の昼だったけど、友人が来てくれて本当に気持ちよく晴れた日で。
パフォーマンス後、差し入れの魚や日本酒等々、鍋で盛り上がる。
日の沈みかける頃、ギタリストの内藤君が、私の作った人形ギター・アリアを弾き始めたので
じゃあ屋上へ、、とパフォーマンス第2部に突入。
いつも不思議の世界へと誘われる”Chizu solo theater ” を続けている役者の高橋ちづさんも一緒に、
内藤あきら+高橋ちづ+石田百合 夕暮れ時の初トリオ!

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こんな風に最後の日を屋上で、そして部屋で過ごすことができて良かった。
翌日の朝に引っ越し屋さんが来て、とうとう部屋は空っぽとなった。ありがとう、アパート。
遠いところを来てくださった、啓さん、慶子さん、慶子さん(同じ名前で二人、どちらも画家...)
四つ葉のクローバーを皆の分まで持ってきてくれた和子さん、ちづさん、角田さん、金子さん、内藤さん、
浦邊さん。屋上の集い、ずっと忘れないでしょう。 どうもありがとう!


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浦邊さんと加藤さんとバレリーナの人形、なんとも幸せそうな二人。

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北沢さんとの初デュオ!
床にも落ち葉、空っぽのドレスにも落ち葉を入れて床に横たえる。
フルートの北沢さん、出だしからスゴいテンション。私の体もあわわわ、、!と
張り詰めてエンジンがかかっていった。

空っぽのドレスは、記憶が詰まっていたのかもしれない。
音が通り抜けていく穴だったのかもしれない。
途中から、そのドレスを着て一体化する。
ドレスを身につけてじっと動かないでいた時、内側にものすごいスピードを感じた、
音を追いかけて動き始めた時、そのスピードが失速した、とウラベさん。
能の仕舞いのような....?
まだまだ、このドレスで動くのはハードル高い。
いや、すごく難しいことでした、がそれでも作って良かった!
そして、フルート、さらにドラの音... 美しくも手強い音でした。
こちらも、もっと強靭な体と心で、、、たくさんの課題を手に入れました。

ラストシーンは、小さな木馬に乗って去っていく。
本番直前に古道具屋でたまたま見つけて、空間にポツンとあるといいような気がして手に入れた。
主人のいなくなった木馬.....? これも空っぽの象徴だったのかな。
ではなぜ空っぽ、だったのか。。言葉にするには時間がかかりそう。

お客様から、後でいろんな言葉、感想をいただいて、励まされました。
立ち会ってくださった方々、北沢直子さん、どうもありがとうございました!


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クラシックスでの二人のデュオ、本当に素晴らしかった!
出だし、浦邊さんはハーモニカを自分の背丈より高く伸ばしたマイクスタンドで
身体全体で操りながらじわりじわり音を探っていく。
それとは対照的に千野さんはフラッと現れて、何気なく弾き始める。
無造作なようでいて、心を持ってかれる音。
千野さん、グランドピアノを動かしながらも弾く。
浦邊さんがハーモニカを吹きながら唸ると、「だからなんだってんだぁ」と千野さんの声。
ふと立ち上がってセーターを脱いで投げ込み、プリペイドピアノ。
二人とも、演奏もさることながらそこに居るだけで強い磁場を感じる。
それぞれ好き勝手にやっているようでいながら、
歯車がかみ合い大きな船が進み始めるような時も訪れる。
たっぷりと豊かな贅沢な、軽やかな、素敵なライブだった。
ハーモニカ、鉄パイプにチェーン、アルトサックス、そして鍵盤ハーモニカ。
最後の最後まで何かに捧げ物を続けるかのような浦邊さん、胸に迫った。
立ち会ってくださった方々、どうもありがとうございました!!


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写真は終演後、片付けも終わって もう帰ろうか、という頃に千野さんと浦邊さんが
突然初めた連弾。 これがまた、、すごかった!
別れ際に握手して、千野さんの手のひらはとても大きく厚みがあった。


北沢さんとのデュオのこともまたゆっくり書きます。。


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17日のパフォーマンスの準備を進めてる。
先月、ソロの”きざし”が終わってから、
少しずつ全貌が見えてきて、やっと作り物はほぼカタチとなり、気づいた。
これは人形のいない人形劇かもしれない。
人のカタチから離れようとした時期もあったけれど。それでも
自分のパフォーマンスには、人形が影を落としている、のだろうか。
めぐりめぐって戻ってきた地平に、しっかりと立ってみたい。

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ここ最近は無音でのソロが多かった。
久しぶりのデュオで、フルートの音は何処からどんな風に、沁み込んでくるだろう。
とても、とても楽しみです。
少しずつ周りの方々に話し始めていますが、もうすぐ京都に引っ越します。
東京でのパフォーマンスは、ひとまずこれがラストです。
新しいところへ行くために、来年への展開に向けて、いい時間にしたいです。


千野秀一(piano)・ 浦邊雅祥(alto sax) デュオ
浦邊さんに聞くと、随分と以前に一度あったというデュオは
千野さんから当日突然の電話で、今夜どこそこのライブハウスでやるが
一緒にやらないか?という誘いだったとか。
場所を迷ってギリギリで着いたのでリハなしで始まったが、すごく面白かった、と。
そしてデュオが終わってから、千野さんが猛然とピアソラを弾き始めて30分ほど
演奏が続いた、、のだそうです。
楽しみです、ぜひお立会いください!!


北沢直子(flute) 石田百合(performance)デュオ
千野秀一(piano)・ 浦邊雅祥(alto sax) デュオ
11月17日(金)19:00 open 19:30 start
渋谷・公園通りクラシックス  03−6310−8871
予約¥3000 当日¥3500
(ご予約は、クラシックスHPの予約フォームから、
 又は、石田・e-mail   hachapuri.yuriアットマークw8.dion.ne.jp)

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17日のパフォーマンスに持ってくかも、でここ数日は落ち葉拾い。
普段は近所の駒沢公園。一昨日は山形で。
いつも探してると、落ち葉の微妙な色合いや鮮度?のようなものも目に飛び込んでくる。
山形の落ち葉は、なんだか元気だった。。

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芸工大で受け持ってる演習の授業は毎年4月、桜が満開の時期で、他の季節に来たのは初めてのことだった。
ギャラリーの展示見て、特別授業も聴講して、仙台から来てくれた友人に会えた。
生徒たちとも授業以外の場で会って喋れたのが嬉しい、盛りだくさんな日帰り旅。
オープニングパーティに参加して、クロークでお荷物お預かりしますと言われたが
預けたカバンの中身は、袋にぎっしりの落ち葉だけなんだよ。

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東北芸術工科大学で開催中の”素材の展望展”に出している作品。

先にタイトル等々を提出する期限があって、まだ出来ていないところを
とにかくタイトルを先に、、、で考えた挙句に突如ひらめいたのが「4分33秒」
実はジョン・ケージをちゃんと聞いたことはなくて
こんな作品がある、というのを知っていただけなのだけれど。
その後このタイトルに引っ張られて、制作は大変苦しむことになる。

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音を出す人が出さない、のならモノを作る人が手を動かさない、のはどうなるんだろうか。
作らないで作る、違うところへ飛べる、空をつかむように作る、、、
もしかして、何も作らずにタイトルの書かれた紙だけが展示台にある、のが正しいのでは
ないかとまで思ったけれど、さすがにそれはやっちゃいかん、、、だろう。
オノヨーコの想像しなさい....の言葉が浮かんでは消えたり。
で、こんなオブジェができた。 
神殿みたいだ、と印象を言ってくれた人。 確かに何かとても大きなモノに見えてくる。
雨音をイメージした方。 しゃがみこんで見上げるようにしていた方。
作るにあたっての筋道が今までと違う、新しい言葉を見つけた、または
文法が変化した。そんなことを思った。

きざし〜4分33秒〜ときて、次は目前のクラシックスでのパフォーマンス。
東京でのラストの制作になる。どこまで仕上げられるか、飛べるか、やってみる。

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